仕事を辞めたかった私には、『続ける方法』が見えていなかった

仕事を辞めたかった 続ける方法 エッセイ

仕事を辞めたいと思っている時って、不思議なくらい「辞める理由」が次々と見つかる。

朝起きるのがしんどい。
人間関係に疲れる。
もっと自由に働きたい。
家のこともあるし、子どものこともある。

ひとつ見つけるたびに、

「やっぱり辞めた方がいいんだ」

そんなふうに、自分の気持ちを確かめるように理由を集めてしまう。

私も少し前まで、そうだった。

来年、子どもが小学生になる。

帰宅時間が早い日もあるだろうし、今までと同じように働くのは難しくなるかもしれない。

だから私は、いつの間にか、

「小学校に入ったら、この仕事は辞めないといけない」

と思うようになっていた。

でも今日、仕事中に社員さんと話す機会があって、来年の春頃から勤務時間を調整してもらう必要が出てくるかもしれない、と伝えてみた。

すると、

「その時に必要な方法を考えよう。無理のないように調整していこう」

と言ってもらえた。

その言葉を聞いて、ふと思った。

毎日早く帰る必要なんてない。

子どもの下校が早い日だけ、仕事を短くしてもらえばいい。

たったそれだけのことだった。

今まで「辞めるしかない」と思っていたのに、続けようと思えば、ちゃんと続ける方法もあった。

そこで気づいた。

あの時の私は、仕事を辞めたかったんだと思う。

だから「どうしたら続けられるだろう」ではなく、「なぜ辞める必要があるのか」ばかり考えていた。

もちろん、本当に辞めた方がいい仕事もある。

無理をしてまで続ける必要はないし、辞めたいという気持ちそのものを否定する必要もない。

ただ、心がどちらかに傾いている時、人は無意識にその選択を正しくする理由を探してしまうのかもしれない。

辞めたい時には、辞める理由がよく見える。

続けたいと思った時には、続ける方法が見えてくる。

環境が大きく変わったわけではない。

変わったのは、私の気持ちだった。

以前の私は、仕事を辞めて在宅で働く未来に気持ちが向いていた。

でも今は、安定して収入を得られる仕事を続けながら、自分のやりたいことをゆっくり育てていくのも悪くないと思っている。

0か100かで決めなくてもいい。

辞めるか、続けるか。

その二択の間にも、勤務時間を短くしたり、日数を調整したり、その時の暮らしに合わせて働き方を変えたり、いろんな選択肢がある。

「辞めるしかない」と思った時。

もしかすると、本当に選択肢がないのではなく、心が辞める方を向いているから、ほかの道が見えなくなっているだけなのかもしれない。

だから一度だけ、

「もし続けるとしたら、どんな方法があるだろう?」

と考えてみる。

それでも辞めたいなら、その気持ちを大切にすればいい。

でもそこで別の道が見つかったなら、今すぐ答えをひとつに決めなくてもいいのだと思う。

🌙 Lunaのことば

人は、心が向いている方向の理由を集める。

「これしかない」と思った時ほど、反対側の選択肢を一度だけ覗いてみる。

そこには案外、自分が見ようとしていなかった道が残っているのかもしれない。

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