「これからお金に困らず生活できますか?」
「また前みたいに稼げるようになりますか?」
「この先、仕事はうまくいきますか?」
私は以前、同じようなことを何度も占ってもらっていました。
占ってもらって「大丈夫ですよ」「これから良くなりますよ」と言われると、その瞬間は安心する。
でも数日経つと、また不安になる。
そしてまた占ってもらう。
今振り返ると、完全に占いジプシーになっていたんだと思います。
現在は私自身が占い師として相談を受ける側になりました。
そこで感じるのが、昔の私と同じように、何度も同じことを聞きに来る人は決して珍しくないということ。
恋愛でも、お金でも、仕事でも。
一度占ってもらって安心したはずなのに、しばらくするとまた同じ不安が出てくる。
どうしてなんだろう。
自分自身の経験を振り返ってみて、最近ようやくその理由が分かった気がします。
私が占いジプシーになったきっかけ
私は以前、フリーランスとして働いていました。
ありがたいことに、あるクライアントさんとの仕事で月100万円以上の収入を得られていた時期もあります。
でも、その仕事がなくなりました。
それまであった大きな収入が突然なくなって、先の見通しが立たなくなった。
その頃から、私は頻繁に占いを見るようになりました。
聞いていたのは、
「またあの頃みたいに稼げるようになりますか?」
「あのクライアントさんは戻ってきてくれますか?」
そんなことばかり。
当時の私は「これからのお金が不安だから金運を知りたい」と思っていました。
でも今考えると、少し違ったのかもしれません。
私は未来を知りたかったというより、
失った過去を取り戻せるのか知りたかった。
月100万円以上稼げていた頃に戻りたかった。
あのクライアントさんが戻ってきてくれたら、また以前の生活に戻れるかもしれない。
そこに執着していたんだと思います。
お金の悩みも恋愛も、意外と同じなのかもしれない
これって、恋愛にもすごく似ています。
「彼は戻ってきますか?」
「また連絡は来ますか?」
「前みたいな関係に戻れますか?」
未来について質問しているように見えるけれど、本当に見ているのは過去だったりする。
幸せだった頃。
うまくいっていた頃。
安心できていた頃。
そこに戻れる可能性があるのか知りたくて、未来を占ってもらう。
私の場合、それが恋愛ではなく仕事とお金だっただけでした。
執着しているものほど、この先どうなるか分からない状態は怖いものです。
だから答えが欲しくなる。
未来を先に知ることができれば安心できるような気がする。
そして占いに向かってしまう。
占ってもらった直後は、本当に楽になる
私は占いそのものを否定したいわけではありません。
実際、私自身も占い師として活動しています。
不安でどうしようもない時に誰かに話を聞いてもらったり、自分では思いつかなかった視点をもらったりすることで、心が軽くなることはあります。
私自身、何度も占いに救われました。
でも占いジプシーだった頃の私は、占いを「自分を見るため」に使うのではなく、不安を消すために使っていたんだと思います。
「これから良くなりますよ」
そう言ってもらうと安心する。
よかった。
大丈夫なんだ。
そう思える。
でも、その安心は長く続きませんでした。
数日経つと、また不安になっていました。
だって、
現実は何も変わっていなかったから。
収入が戻ったわけでもない。
仕事が戻ってきたわけでもない。
未来が本当に保証されたわけでもない。
だから現実を見ると、また怖くなる。
そして、もう一度占ってもらう。
安心したくて占うのに、また不安になる
今、占い師として相談を受けていても、このループを感じることがあります。
同じ相手のこと。
同じ悩み。
同じ質問。
一度話して心が軽くなっても、時間が経つとまた不安になって戻ってくる。
これはその人が弱いからでも、意思が弱いからでもないと思います。
その人が本当に苦しい部分が、まだ何も変わっていないからです。
不安になる。
占ってもらう。
安心する。
時間が経つ。
また不安になる。
そしてまた占う。
この繰り返し。
未来を知りたいように見えて、本当は、
「今すぐこの不安から解放されたい」
のかもしれません。
私が占いジプシーを卒業できたきっかけ
そんな私が占いジプシーから抜け出したきっかけは、意外なものでした。
パートに出始めたことです。
収入だけを比較すれば、フリーランスでうまくいっていた頃よりずっと少なくなりました。
それなのに、不思議なくらい占いを必要としなくなりました。
なぜだろうと考えてみると、
毎月ある程度決まったお金が入ってくることに安心できたから
だと思います。
来月どうなるか全く分からない状態ではない。
働けば、お給料が入る。
以前のような大きな金額ではなくても、未来の見通しが少し立つようになった。
それだけで、私の中にあった大きな不安が小さくなりました。
そこで気づきました。
私は金運を知りたかったんじゃなかったのかもしれない。
未来に安心したかったんだ。
占いジプシーから抜けるために必要だったのは「占わないこと」ではなかった
もし当時の私に、
「もう占いを見るのやめなよ」
と言ったとしても、たぶんやめられなかったと思います。
だって不安だったから。
占いをやめることより先に、
なぜ私はこんなに未来を知りたいんだろう?
そこを見る必要があったんだと思います。
たとえば、
「彼は戻ってきますか?」
と何度も聞きたくなるなら、
「彼が戻ってくると言ってもらえたら、私は何に安心できるんだろう?」
と考えてみる。
一人になるのが怖い?
愛されていないと思いたくない?
幸せだった頃を失ったことを、まだ受け入れられない?
お金なら、
「これから金運は良くなりますか?」
ではなく、
「私はお金の何がこんなに怖いんだろう?」
と考えてみる。
来月生活できないこと?
収入が減った自分を認めること?
一度手に入れた生活を失うこと?
未来への質問を、今の自分への質問に変えてみる。
それだけでも、見えてくるものは変わります。
「これからどうなる?」より「私はどうしたい?」
占いジプシーだった頃の私は、ずっと外側に答えを探していました。
これからどうなりますか?
あの人はどう思っていますか?
また昔みたいに戻れますか?
でも自己内観をするようになってから、大切にする質問が少しずつ変わりました。
「これからどうなる?」ではなく、「私はどうしたい?」
未来は分かりません。
人の気持ちも、自分ではコントロールできません。
でも、
私は何が怖いのか。
私は何を失いたくないのか。
私は本当はどうなりたいのか。
そして、そのために今できることは何なのか。
そこなら、自分で見つけていくことができます。
占いに助けてもらうことが悪いとは、今でも思っていません。
ただ、何度占ってもまた同じ不安に戻ってしまうなら。
次に占いを開く前に、一度だけ自分に聞いてみてほしい。
「私は未来の何を知りたいんだろう?」
そして、もう一つ。
「それを知ることで、私は何に安心したいんだろう?」
もしかすると、あなたがずっと探していた答えは、
未来の中ではなく、
今の自分の中にあるのかもしれません。



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